「なぜ歌舞伎役者はみんな顔いいのだろう」
昨日の夜は中村勘三郎記念番組を見てみた。
中村勘三郎さんは本当に顔がいいと思う。
市川家もどこの家もみんな顔がいい。やはり血がいいからだろうか。父親も母親も美男美女だったら生まれてくる子はやはり美男美女なのか。
「歌舞伎役者はなぜみんな顔がいいのだろう」
いつも考えていたがようやくあるシーンを見ていて私は理解した。
番組の前半は中村勘三郎さんの生き様や人柄、死に様をやっていて中盤は早くして父親をなくした息子達勘九郎さんと七之助さんの苦労を日々をやっていた。
たしかにあの若さで歌舞伎の名門の棟梁となるのだから責任は凄まじいものだと思う。
そこららへんも感動したのだが私が一番考えさせられたのは勘三郎さんの孫七緒八くんの話になったところである。
勘三郎さん一周忌が築地本願寺で行われるので勘三郎さんの初孫の舞台お披露目として日々の稽古をカメラが追う話であった。
そこに「歌舞伎役者はなぜみんな顔がいいのだろう」
答えが隠されていた。
映像の中で七緒八君への歌舞伎関係者、中村家一門、お弟子さんたちのチヤホヤ具合が異常なのである。当然歌舞伎界の大スターの孫ということでチヤホヤされるのは分かる。
おそらく伝統、血統を重んじる歌舞伎界では中村家宗家に生まれた男子への待遇というのは別格なのである。
そして勘三郎さんと七之助さんの舞台も同時に放映されていたがこの二人もやはり顔の「パー」(キラキラ)という光りが他の人(お弟子さんや後ろの太鼓や笛で盛り上げる人)と絶対的に違うのである。*別に顔が油でテカっているの光とは違う。
顔の華やかさと言うだろうか。
そこが違うのである。
お弟子さんや太鼓や笛の人たちも技術はすごいのであろうが、この人たちはチヤホヤされることはない。主役として舞台にたつことはない。
勘九郎さんも七之助さんも幼少期から中村一門の男子としてさぞかしチヤホヤされたであろう。
この幼少期からまわりにチヤホヤされて期待されて「あなたは中村宗家の男子、生まれたときから使命と責任がちがうのよ」と育てられてきたのだろう。
これは悪い意味ではない。
このように周りからチヤホヤされて中村宗家の嫡男として生まれながらの役者として
大いなる責任が伴ったと思う。
この責任と他の者とのチヤホヤによって私は歌舞伎役者というのはみんな顔が良くなっていくし、光るものがあると感じた。
生まれながらにしてチヤホヤされ厳しい稽古があるからみんな顔がいいと思う。
そして七緒八君もきっと顔がよく育つとおもう。
もし七緒八君が一般の家庭に生まれたらおそらくイケメンではあろうが決して輝かない。
歌舞伎役者としての色気は身に付かないのであろう。
私は「歌舞伎役者はなぜみんな顔がいいのだろう」というのがやっとわかった。
では